今月は『子宮頸がん予防ワクチン』です。
昨年12月より子宮頸がん予防ワクチンが発売され接種が始まりました。【子宮頸がん】子宮頸がんは乳がんに次いで発症率の高い女性のがんで、日本では年間約15000人が罹患し、約3500人の方々がなくなっており、また20〜30歳代の若い女性に増加しています。【原因】ヒトパピローマウイルス(HPV)、その中の発癌性HPVの感染が主な原因と考えられています。ただ発癌性HPV自体は珍しいウイルスではなく多くの成人女性に感染歴があると言われています。感染してもほとんどの人では一過性の感染で終わるのですが、1000人に1〜2人の割合で持続感染が起こり、10数年後に子宮頚部の細胞を癌化すると言われています。【ワクチン】このワクチンは既に100ヵ国以上で承認されており、日本でもこのワクチンの接種によって7〜8割の子宮頸がんの発症が防げるとされています。10歳以上の女性から接種可能であり、特にHPVに感染する前の10代前半に接種することががすすめられています。接種回数は3回で、6ヶ月の間に行います。ただし任意接種のため実費負担となり、3回の合計接種費用は4〜5万円程度になると考えられます。関心のある方はかかりつけの医師にご相談されたらいかがでしょうか。(ワクチン接種によってすべての子宮頸がんの発症が防げるわけではないので20歳を過ぎたら定期的な検診が必要と考えます) ふたばこどもクリニック とねがわ