2010年3月3日水曜日

かすやキッズネット2010年1月号

今月は『おねしょ』です。

「おねしょ=夜尿」に対して『自然に治るので大丈夫。でも病院を受診した方がいいのかな・・・』と考えている親御さんもいるかもしれません。夜尿は5歳でも5人に一人認めるといわれており、成長とともに自然に少なくなるため幼児期の夜尿はあまり問題がないと考えてよいでしょう。ただ小学校入学後も週の半分以上に夜尿を認める場合には治るのに数年以上かかることもあるため、小学校入学後も夜尿が続いている場合を「夜尿症」として「夜尿=おねしょ」と区別しています。この「夜尿症」の治療の柱としては、生活指導・薬物療法・行動療法(夜尿アラームなど)があります。生活指導では就寝前の水分摂取制限・排尿習慣や夜間の冷え対策などがあります。夜中に子どもを起こすことについては日本では否定的な意見が強く、また紙おむつ使用の是非についても様々な意見があるようですが、まだ一定の見解はないと考えます。薬物療法については省略しますが、行動療法では夜尿アラームの有効性が報告されています。ただアラームが鳴った時の家族への影響や金銭的負担(機種にもよるが本体1万+α程度)が検討事項となります。他には毎日尿量を計測し、夜尿症のタイプによって治療法を検討していく方法もあるようです。最後になりましたが一年間の連載に感謝しております。今後も細々と続ける予定ですが、テーマのご要望があれば担当までご連絡下さい。ふたばこどもクリニック:とねがわ