2013年5月20日月曜日

キッズネット6月号


今月(第50号)は『熱性けいれん』です。
熱性けいれんは38℃以上の発熱に伴って乳幼児に起こるけいれんです。発熱後24時間以内に認めることが多く、意識がなくなり手足に力が入って硬くなる・ビクビクする発作が大部分です。日本では乳幼児の熱性けいれんの有病率は5〜8%程度(1020人に1人)であり、まれな病気ではありません。熱性けいれんを起こしやすい体質は遺伝的にあり、親・兄弟で熱性けいれんをおこした人がいる場合には発症する可能性は高くなります。一般的には予後良好な病気であり、ほとんどのけいれんは5分以内に自然におさまり、脳に強い障害を与えないことが殆どです。多くの人は生涯に1〜2回しか認めず、5〜6歳までには認めなくなることが殆どです。(熱性けいれんを3回以上起こす頻度は9%程度であり、1歳未満で熱性けいれんの発症・親に熱性けいれんがあったケースで多いようです)けいれん時には衣服を緩め、横向きに寝かせ、けいれんの持続時間やけいれん後にしっかりと意識が戻ったかどうかを観察しましょう。もしけいれんが10分以上続く、けいれん後も意識状態がしっかりしない・・・そのような時には熱性けいれん以外の緊急性の高い病気の可能性もあるので早急に医療機関を受診して下さい。