今月(第95号)は『食物アレルギー』です。
食物アレルギーの全体像はまだ十分に解明されていませんが、少しずつ
新たな知見も出てきています。最近は免疫学的知見をいかした予防や
アレルゲンコンポーネント、免疫療法などの分野がトピックのようです。
食物アレルギーの全体像はまだ十分に解明されていませんが、少しずつ
新たな知見も出てきています。最近は免疫学的知見をいかした予防や
アレルゲンコンポーネント、免疫療法などの分野がトピックのようです。
実際の診療現場では食物アレルギーの子どもさんの食生活の管理・
誘発されたアレルギー症状への対応に力点が置かれているかと思います。
誘発されたアレルギー症状への対応に力点が置かれているかと思います。
現在の食物アレルギーガイドラインでは原因食物の厳格な除去ではなく、
「必要最小限の除去」を推奨しており、「症状を誘発しない範囲内で食べ
る」「食べられる範囲までは食べる」を奨めています。従って多くの患者
さんは「食物負荷試験で耐性の程度を評価しながら少しずつ制限解除を
進める」という、いわば段階的解除が主体となってきていると思います。
「必要最小限の除去」を推奨しており、「症状を誘発しない範囲内で食べ
る」「食べられる範囲までは食べる」を奨めています。従って多くの患者
さんは「食物負荷試験で耐性の程度を評価しながら少しずつ制限解除を
進める」という、いわば段階的解除が主体となってきていると思います。
(もちろん少数ではあっても重症の患者さんには厳密な管理が必要です)
時々採血による特異的IgEの検査を希望されることがありますが、
現時点では本値は不確実な指標として考えられています。
粗抗原としての特異的IgEではどうしても限界があり、症状に関与する
現時点では本値は不確実な指標として考えられています。
粗抗原としての特異的IgEではどうしても限界があり、症状に関与する
コンポーネント特異的IgEを検査すればより精度の高い診断が可能になる
と思います。今後の研究の進展が待たれます。
と思います。今後の研究の進展が待たれます。
僕自身は以下の①→③の手順で診療を行っています。
①問診で明らかな即時型反応の有無を確認
②必要と判断した方に特異的IgEの検査
③段階的な食物経口負荷試験を食物アレルギーの重症度を勘案しながら
段階的に行う
http://vc.town.kasuya.fukuoka.jp/syakaifukushi/pdf/kidsnet_h29.02.pdf
段階的に行う
http://vc.town.kasuya.fukuoka.jp/syakaifukushi/pdf/kidsnet_h29.02.pdf