2020年2月20日木曜日

学校保健安全委員会

本日は午後から
学校医をしている小学校で
お話しをさせていただきました。

1月の時点では
・インフルエンザ感染症
・マイコプラズマ感染症
・伝染性紅斑:りんご病

を予定していましたが、
急遽、新型ヒトコロナウイルス(COVID-19)
をメインにお話しをさせていただきました。




かすやキッズネット3月号

今月(第131号)は『新型コロナウイルス感染症』です。
                            
昨年12月中国武漢で新しいコロナウイルスによる肺炎が報告され、世界的に
感染例が報告されています。2月上旬までに報道されている疫学データ
は対象の詳細が不明・限定的であるため、冷静な対応が必要と考えます。
2月上旬時点での要旨を以下に示します。

・これまで人に感染するコロナウイルスは6種類が知られていた。その内の
 4種類はよくある鼻かぜウイルスである。他の2種類は2003年の
 SARSウイルス、2012年のMERSウイルスであり、これらは基礎疾患の
 ある方や高齢者の方に肺炎等の重症化のリスクがある。
・今回はこの6種類とは別のコロナウイルスが新たに発見された。
・感染力は通常の季節性インフルエンザと同程度と推測される。感染力は
 社会集団の免疫状態に左右されるので、数年後には他のかぜウイルスと
同程度の感染力に落ち着く可能性がある。
・重症度(死亡率)は通常の季節性インフルエンザと同程度と推測される。
 (日本の季節性インフルエンザの患者数は年間約1千万人、死亡者数は
  約1万人。その多くは基礎疾患のある方や高齢者の方々)
・現時点で有効なワクチン・治療薬はなく、現在開発中である。感染者の
 多くは軽症であり、一般的な対症療法で対応する。
・感染予防として、手洗い・うがい・咳エチケットが推奨される。

ふたばこどもクリニック ☎957-1021
http://www.futabakodomo.com/  


*本原稿は投稿時(2月10日)の情報を元に記載していることを
 了承ください。