2015年9月24日木曜日

キッズネット10月号

今月(第65号)は『乳幼児の食物アレルギー』です。

今回は質問への回答(Q&A形式)にしました。
Q1「食物アレルギーを血液検査で調べたい」
A:血液検査(特異的IgEの値)だけでは、食物アレルギー(FA)の診断はできません。同値が高くてもアレルギー症状(即時型反応)が出ないケースや、逆に同値が低くてもアレルギー症状が出てしまうケースを外来で経験します。現在のFAの診断では、現実のアレルギー症状の有無・食物負荷試験の結果が重要視されています。更には、アレルギー症状がない多くの子供には、血液検査は必要ないのではないかという考え方が主流になりつつあります。もちろん血液検査が全く必要ないというわけではありませんが、その適応は十分に検討されるべきものと考えます。
Q2「食物アレルギーが怖いので、念のため食べさせないほうがよいのか?」
Q3「除去食解除のタイミングは?」
A:過度の食物制限はFAをひどくするor 増やしてしまう可能性が懸念されます。厚生労働科学研究班による「食物アレルギーの診療の手引き2014」には“念のため”に必要以上に食物除去は行わない、“食べられる範囲”までは積極的に食べられるように指示することが望ましい、とあります。実際の診療では、この方針に則って患者さんに応じた、摂取のあり方・除去のあり方を検討していきます。不明・疑問な点については医師にご相談ください。


2015年9月15日火曜日

子育て出前講座特別編 でした

先日、子育て出前講座特別編として
『乳幼児の食物アレルギー』をテーマにお話をさせていただきました。

お話の中身としては、決して特別な話ではなく、
食物アレルギーに関する、最近の基本的な考え方についてでした。

質問も受けたのですが、根本的なものから個別的なものまで多岐にわたり、
十分に回答ができなかったかな・・・と反省しています。

ただ皆さんのコメントを読んで、
食物アレルギーに関する基本的な考え方をご理解していただくことはできたかな・・・
と感じています。

今後もこのような形で、ざっくばらんなお話会が出来ればいいなと思っています。

企画していただいた粕屋町社会福祉協議会の皆様に深謝いたします。