今月(第103号)は『食物経口負荷試験』です。
私のクリニックでは食物アレルギー(FA)のお子さんを対象に月に数人のペース
で経口食物負荷試験(OFC)を行っています。
ガイドラインでは原因食物の厳格な除去ではなく「必要最小限の除去」を
推奨しており「症状を誘発しない・食べられる範囲までは食べる」を
奨めています。
従ってFAのお子さんは「OFCを行い食べられる量を推測し、少しずつ
摂取量を増やしていく」という段階的解除を行っています。
以下に私のクリニックでのOFCの流れを簡単に記します。
① 即時型症状に関する問診
② OFCの適応ありと判断したらOFCの説明・同意、OFCの予約
③ OFC当日はアレルゲン食物を少量ずつ40〜90分の間隔で摂取。
誘発症状がないことを確認して帰宅
④ 自宅で同食物を指定の量•回数•期間で摂取
⑤ 数週間後に増量した同食物でOFCを行う
・・・
以上を患者さんの状態に応じて数ヶ月間繰り返し、段階的解除を
目指します。
お子さんによっては1年近くかかるケースもありますが、多くのFAの
お子さんは完全解除もしくは完全解除に近い状態まで進むことができ
るようです。
もちろん重度のFAのお子さんの場合は慎重な対応が必要ですし、