2017年4月25日火曜日

キッズネット5月号

今月(97号)は『おたふくかぜワクチン』です。
糟屋地区ではおたふくかぜの小規模の流行が続いている印象です。
2月号でもお伝えしましたが、おたふくかぜの流行で一番懸念されるのは
おたふくかぜによる難聴の合併です。そうならないためには
「おたふくかぜにかからない・うつさない」配慮が大切ですが、
おたふくかぜ(疑いも含む)の診療では以下の2つの難しさがあります。
1.診断の難しさ
特に顎下線腫脹タイプだと、おたふくかぜとリンパ節炎との区別が難しい
場合があります。また耳下腺炎であっても、おたふくかぜ以外の耳下腺炎との
区別が難しく、念のために園・学校をお休みしていただく場合があります。
ちなみに採血による抗体検査は、結果が判明するまで約1週間かかるため
早急な診断はできません。
2.不顕性感染の問題
おたふくかぜには症状が無〜軽いタイプの“不顕性感染”が30%程度あると
言われています。この場合は診断が非常に難しく、患者さん自身も自覚が
ないため知らないうちに他人に感染させる可能性があります。
逆に知らないうちに感染してしまう可能性もあります。

★おたふくかぜへの有効な治療薬がない現在、上記1・2に唯一対応できる
 ものとしてワクチンがあります。ワクチンを接種し(できれば2回の接種)、
 「おたふくかぜにかからない・うつさない」ようにしませんか?

(世界的にはワクチン接種の徹底によっておたふくかぜは激減していますが、
 本ワクチンの接種率が30%程度の日本では、周期的なおたふくかぜの流行が
 続いている状況です)


 http://vc.town.kasuya.fukuoka.jp/syakaifukushi/kidsnet.html