今月(第174号)は『たばこの誤飲』です。
子どものタバコの誤飲で問題となるのは
急性 ニコチン 中毒です。
大人は加熱・燃焼により発生した煙・蒸気中の
ニコチン を摂取しますが、子どもの誤飲では
製品そのものからダイレクトにニコチンを摂取してしまう
ため急性中毒の恐れがあります。
タバコ葉を摂取した場合は30分〜〜2時間以内に
症状が出現し、
タバコを水に浸した浸漬液を摂取した場合は
もっと早く20分以内に出現するようです。
症状は消化器症状の悪心・嘔吐が多く、
摂取後2〜4時間経過しても、
元気で嘔吐・悪心がなければ
中毒症状出現の可能性は低いと考えても
いいでしょう。
通常、紙巻きタバコを子どもが誤飲した場合、
苦みで吐き出したり、嘔吐によってタバコ葉が
吐き出されるので、重度の中毒症状が出現する事は
少ないようです。
ただ浸漬液の場合は速やかにニコチンが吸収される
ので注意が必要です。
最近は紙巻きタバコではなく、加熱式タバコが多く
なってきました。この場合はタバコ葉の形状のため
容易に摂取しやすくなっており、
また製品によっては薄い金属片が内包されている
ものもあり、消化管損傷の可能性もあるため
より注意が必要です。
もし医療機関を受診する場合は、
同一製品(パッケージも含む)を持参して下さい。
*この記事は粕屋町社会福祉協議会が毎月発行している
<かすやキッズネット>に連載中です