2013年11月19日火曜日

キッズネット12月号


今月(第56号)は『ノロウイルス』です。
初冬よりウイルス性胃腸炎、特にノロウイルスによる胃腸炎が流行します。このウイルスは環境耐性があり、また感染力が強いため、ウイルス汚染物(便・吐物)との接触で胃腸炎の集団発生がおこります。ウイルスはヒトの小腸内で急速に増殖し、1248時間の短い潜伏期間で発症します。症状は嘔吐・下痢・発熱・体のだるさ等であり、特に小児では成人に比較して嘔吐が強い傾向です。治療法としては有効な抗ウイルス薬はないために、腸の安静と対症療法で様子をみていきます。実際には吐き気の強い最初の数時間は、水分も含めた経口摂取を制限し、その後少量ずつ・ゆっくりと経口摂取を開始していきます。吐き気が強い時は、吐き気止めの薬を使うこともありますが、殆どは半日位をピークにして2〜3日間で軽快していきます。嘔吐が出現してすぐに病院を受診される方もいますが、嘔吐しだしても数時間以内であれば、まずは上記の方法で様子をみられてはいかがでしょうか。親御さんより「脱水が心配」という声をいただきますが、経口摂取の低下が数時間ある程度ではすぐには脱水にはなりません。ただ、嘔吐が繰り返し続く・元気がない・ぼーっとしている・・・ということが半日以上続くようであれば早目に病院を受診して下さい。

2013年10月22日火曜日

キッズネット11月号


今月(第55号)は『インフルエンザワクチン』です。

秋になるとインフルエンザワクチンの接種が始まります。インフルエンザの流行期に入ると「ワクチンを接種したのに、インフルエンザに罹ってしまった」という声を毎年聞きます。そこでインフルエンザワクチンのポイントについてお話しします。

・インフルエンザは毎年冬に世界各地で流行が繰り返される。
・ワクチンよりも強力な免疫獲得があるはずの自然感染であってさえも、必ずしも翌年の感染を防げるわけではない。
・インフルエンザは多くの人は特別な治療を行わない場合でも1週間程度で治癒する。
・日本のインフルエンザによる死亡率は世界でも極めて低い。
・数は少ないものの重い合併症である脳炎・脳症は、乳幼児に多い。
・死亡例は高齢者に多く、その多くは肺炎の合併によるものが多い。
・現行のワクチンでは感染・流行を十分に阻止することは困難と考えられる(効果がないとは言っていません)
・ワクチンの効果は高齢者に高く、乳幼児では成人よりも低い傾向がある。

*以上のようにインフルエンザワクチンは他のワクチンに比してその効果がやや曖昧な印象はあります。ワクチンを過信するのではなく、インフルエンザの流行期には人混みは避け、手洗い・換気・マスクの活用などの自己防衛が大切であると考えます。また高齢者や乳幼児に対しては本人への接種に加えて、その周囲の人々へのワクチン接種も考慮されたらよいかと考えます。

2013年10月16日水曜日

第13回YOSAKOIかすや祭り

先週末は第13回YOSAKOIかすや祭りでした。
今年もどっぷりと楽しませていただきました。
今年のテーマ『縁』ということで、僕もたくさんの方々と
心躍る思いを共有させていただくことができました。
祭りを創り上げていく過程から、祭り当日、そして祭り翌日の清掃活動まで含め、
本当に素晴らしいお祭りだと思います。



筑前かすや一番隊!


総踊り!圧巻でした!!






我が家の盲導犬候補犬のイエティも活躍しました!


かすや祭り実行委員会の方々をはじめ、関係者の方々、
本当に素晴らしいお祭りをありがとうございました。


2013年9月20日金曜日

キッズネット10月号


今月(第54号)は『13価小児肺炎球菌ワクチン』です。
肺炎球菌には90以上の種類があります。現在日本で使用されている小児肺炎球菌ワクチンは、重篤な症状を起こしやすい7種類の肺炎球菌に対応した7価のワクチン(PCV7)です。日本での小児の肺炎球菌による髄膜炎は、20082010年は10万人(5歳未満)あたり約2.8人が罹患していましたが、PCV7が普及した2012年には約0.8人と、約73%の減少を認めました。しかし最近の報告では、PCV7でも対応できない肺炎球菌による重症感染症が増えてきています。そこで従来の7種類に加えて、新たに6種類の肺炎球菌にも対応できる13価(7+6)のワクチン(PCV13)が、今秋11月頃に日本でも定期接種として導入される予定です。そして導入された後は定期接種としての肺炎球菌ワクチンは「PCV7」ではなく、『PCV13』のみになるようです。両ワクチンの接種スケジュールはほぼ同じであるため、従来のPCV7を接種しているお子さんは、残りの接種回数を、スケジュール通りPCV13で接種して下さい。ただしPCV13の初回接種が生後7か月〜12か月であった場合、初回接種接種完了月齢は『13ヶ月未満』に変更されるようです。
なお本情報は9月上旬のものであり、詳細はお近くの医師もしくは厚生労働省のHPを参照下さい。

2013年9月17日火曜日

講演会

先週の土曜日午後は、粕屋町社会福祉協議会にて
第3回『ワクチン・予防接種のお話会』を行いました。

今回の内容は・・・
1.ワクチンとは
2.ワクチンのスケジュール
3.細菌性髄膜炎
4.最近の予防接種の変更点
5.風疹
6.インフルエンザワクチン

で、予定時間を超過して一時間近くの講演となりました。
今回新しいトピックスとしては、
新しい肺炎球菌ワクチンPCV13 でした。
(今度のキッズネット掲載予定です)

その後質問・感想を受けまして、終了しました。

今回は妊婦さん(プレママ)にも数人来ていただき、
感想をお聞きでき、「やって良かったな」と感じています。

次回は来春4月に予定しています。




2013年8月18日日曜日

予防接種のお話し会について



お時間のある方は、ご参加されませんか!?





高知よさこい祭り

先日、高知の「第60回よさこい祭り」に参加してきました。

「よさこい祭り発祥の地で多くの事を経験して、粕屋に持ち帰る!」
この目的実現のため、粕屋の皆で高知へ行こうと、高知プロジェクトが
立ち上がりました。その結果、チームの枠を超えて、踊り子・スタッフを
募集し、103名の老若男女で高知よさこい祭りを経験してきました。
街全体が祭りに変わる、本場高知の熱い祭りを粕屋に持ち帰りました。
〜YOSAOKOかすや祭りHPより〜

四万十市では40℃以上が続く中、2日間で約20回、暑く・熱く演舞してきました。

高知新聞WEB版にも取り上げられたようです。




いよいよ10月には、YOSAKOIかすや祭りです。
今年のテーマは「縁〜えん〜」

高知よさこい祭りで得た“縁”で、さらに大きな“縁”が広がればいいなと思います!


 地方車の前で

追手筋競演場

中央公園競演場


高知城にて

*写真はYOSAKOIかすや祭りHPより. 了承戴きありがとうございました.


追:実行委員長、連絡協議会長と!@駕与丁公園




2013年7月22日月曜日

ロシアからのお友達

今年も粕屋町では、アジア太平洋こども会議の招聘事業として
町のバックアップのもと、有志の家庭でこども大使を預かりました。
今年はロシアからのこども達6人で、1週間のホームステイでした。

あっという間の1週間で、本日夜には福岡を発ちます。
何を感じてくれたかな? 粕屋はさぞ暑かったことでしょう!


До свидания!


2013年7月16日火曜日

キッズネット8月号


今月(第52号)は『風疹』です。
今年の全国の風疹患者報告数は、最も患者数の多かった昨年の5倍の約12000人(7月上旬時点)で、福岡を含めた都市部を中心に流行が続いているようです。
【先天性風疹症候群】昭和39〜40年にかけて沖縄では風疹が大流行し、約400人の先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれました。先天性風疹症候群とは、風疹ウイルスに対する免疫を持たない妊婦さんが妊娠初期に風疹ウイルスに感染した場合、ウイルスが胎児へ感染してしまい、赤ちゃんに白内障・難聴・心臓病などの合併症を高率に合併するものです。風疹ウイルスに対する治療薬はないため、感染予防のためのワクチン接種が重要になります
【ワクチン】日本では昭和52年から女子中学生に風疹ワクチンの定期接種が開始され
ましたが、その後MMRワクチンによる副反応が問題となり、ワクチン接種率が低下(一部の地域では激減)しました。その後平成18年よりMRワクチンの定期接種(2回接種法)が開始され、現在の小児のMRワクチンの1期・2期の接種率は9095%です。【現在の風疹の流行】現在の風疹患者の9割が成人であり、男性が女性の約3倍で、男性は20〜40歳台、女性は20歳台に多いようです。該当年齢の方は男女を問わずワクチン接種の検討をお薦めしますが、全国的にワクチンが不足しており、最寄りの医療機関にお問い合わせ下さい。