今月(第105号)は『ノロウイルスの検査』です。
嘔吐下痢症が流行しており、ノロウイルスの検査を希望する方が
いらっしゃいます。そこで本検査のポイントを示します。
★検査キット(イムノクロマト法)
メリット:短時間(10〜20分程度)で判定可能.
簡便であり, 一般の医療機関で検査可能.
デメリット:検査感度が不十分(特異度は高い印象・・・)
→
検査結果が『陰性』の場合, 判断が困難.
検体は, 病中期以降の便が望ましい.
保険適応は, 3歳未満と65歳以上のみ.
★PCR検査
メリット:検査精度が高い.
デメリット:時間がかかる(2〜5日間程度)
特殊な装置が必要. 限られた施設で可能.
保険適応がなく, 高額な検査費用.
患者さんの病状と検査の特性を鑑みて検査適応を検討します。
当然「検査適応が不十分」と判断するケースもありますので