今月(第173号)は『経口 抗コロナウイルス薬』です。
8月に入りコロナウイルス感染症の患者さんが増えてきました。
今回は小児に適応のある 経口 抗コロナウイルス薬 がテーマです。
現在日本で小児に適応がある経口薬 (飲み薬) は以下の2剤です。
【ゾコーバ】
日本の製薬会社が開発した昨年11月に緊急承認された薬剤です。
12歳以上の方が対象です。他の薬剤は重症化リスクがある方への
投薬という制約がありますが、本剤にはそういう制約がありま
せん。重症化抑制効果は不明とされており、薬剤効果は発熱等の
症状を1日程度短縮するといわれています。
発症初期(3日以内)の投薬開始が必要です。併用禁忌・注意薬が
多く、妊娠の可能性がある女性・妊婦への投薬も禁忌です。
私個人は小児、特に重症化リスクの低いお子さんの場合は
投薬は慎重に判断すべきと考えています。
【パキロビット】
小児では12歳以上かつ体重40kg以上の重症化リスクのある方が
対象です。重症化リスクとは慢性呼吸器疾患・難治性喘息・重篤な
心疾患・腎疾患・神経筋疾患・血液免疫疾患などです。
重症化予防効果はかなり高いようです。ただ併用禁忌・注意薬が
多く、腎機能障害がある方への投薬も慎重に行います。
*上記内容は8月上旬の情報を元に記載しました
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