今月(第165号)は『食物経口負荷試験』です。
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
私のクリニックでは食物アレルギー(FA)のお子さんを対象に月に
数人のペースで経口食物負荷試験(OFC)を行っています。
ガイドラインでは原因食物の厳格な除去ではなく
「必要最小限の除去」を推奨しており
「症状を誘発しない・食べられる範囲までは食べる」こと
を奨めています。
従ってFAのお子さんには
「OFCを行い食べられる量を推測し、徐々に摂取量を増やす」
段階的解除を行っています。
以下にOFCの流れを記します。
① 即時型症状に関する問診
② OFCの適応ありと判断したらOFCの説明・同意・予約
③ OFC当日はアレルゲン食物を少量摂取し90〜120分経過後に
誘発症状がないことを確認し帰宅
④ 自宅で同食物を指定の量•回数•期間で摂取
⑤ 数週間後に増量した同食物でOFCを行う
以上①〜④を数ヶ月間繰り返し、段階的解除を目指します。
お子さんによっては1年以上かかるケースもありますが
多くのお子さんは完全解除に近い状態まで進むことが
できています。もちろん重度のFAのお子さんの場合は
慎重な対応が必要ですし、専門医療機関との連携が必要となる
ケースもあります。
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