2023年8月18日金曜日

かすやキッズネット12月号

今月(第164号)は

『『赤ちゃんと蜂蜜:乳児ボツリヌス症』です。

                             

『赤ちゃんが蜂蜜を舐めましたがどうしたらいいでしょうか?

 乳児ボツリヌス症 を心配される問い合わせを時々いただきます.


以下本症のポイントを示します.


ボツリヌス菌は芽胞という硬い種子のような形態で土壌・川に

広く認めます真空パック・瓶缶詰中の存在が有名ですが

野菜・果物等への付着もありえますただ芽胞を摂取しても

通常は人間の腸内細菌の働きで菌は増殖できずボツリヌス毒素

も産生されずにおわります


例外的に赤ちゃんは腸内細菌の働きが未熟なため,

毒素が産生されて発症する可能性があります.


症状は330日の潜伏期間の後に, 35日以上続く便秘を認め,

その後活気低下・哺乳低下へと進展し眼瞼下垂・無表情・体幹や

手足の麻痺に至る場合があります時に呼吸管理が必要な場合も

あり注意深い観察と対応が必要なケースもあります.


*蜂蜜が原因?


蜂蜜を摂取した乳児の本症の発症頻度は不明です.

ただ最近30年間の報告を見ると本症と蜂蜜摂取との関連が明ら

かな事例は少ないようです

ちなみに市販の蜂蜜製品中にボツリヌス菌が混在しているのは

数パーセント以下?という記事を読んだ記憶がありますが・・・


 従って赤ちゃんが蜂蜜を舐めてしまっても慌てずに,

3日間以上続く便秘 と 元気がない・哺乳の低下 等に注意して観察

気になったら医療機関を受診することをアドバイスしています


 

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