2023年8月18日金曜日

かすやキッズネット6月号

 今月(第170号)はHPVワクチン (9):その2』です。

 

【接種スケジュールの考え方】


2.これまでHPVワクチンを接種したことがない方

 ①接種日が「12歳になる日の属する年度の初日

        〜15歳の誕生日の前日」の場合:

2回接種  接種間隔は5ヶ月以上

*接種間隔が5ヶ月未満の場合は 3回接種

 ②接種日が「15歳の誕生日16歳となる日の

属する年度の末日」の場合:

3回接種 1回目と2回目の接種間隔は1ヶ月以上

       2回目と3回目の接種間隔は3ヶ月以上

    *標準的な接種スケジュールは

2回目は1回目から2ヶ月後

     3回目は1回目から6ヶ月後

 

(注)4/1生まれの方の接種開始日や接種最終日の

考え方やキャッチアップ接種になどについて

不明な点がある方は粕屋町に問い合わせ下さい。

かすやキッズネット5月号

 今月(第169号)はHPVワクチン (9):その1』です。

                             

HPVワクチンとは子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス

(HPV)の感染を防ぎ、子宮頸がんの発症を防ぐワクチンです。

従来の2価・4価のHPVワクチンに加え、9HPVワクチン

(9種類のHPVに対するワクチン4月から定期接種として

スタートしました。本ワクチンによって子宮頸がんの原因となる

HPV感染の8090%を防ぐといわれています。


【対象者】

・定期接種対象者:12歳になる年度の初日〜

16歳になる年度の末日に属する女子

・キャッチアップ接種対象者:H9(1997)42日生まれ

H20(2008)41日生まれの女性でHPVワクチン

を合計3回接種していない方は残りの回数をR7

(2025)3月末までは定期接種として接種できます。


【接種スケジュールの考え方】

1.これまでHPVワクチンを1 or 2回接種したことがある方

➡ 合計3回となるように残りの回数を接種できます。

2価・4価ではなく9HPVワクチンでの接種も可能です。

(次号に続く)

(注)不明な点は粕屋町に問い合わせ下さい

かすやキッズネット4月号

 今月(第168号)は4月からの定期予防接種の変更』
です。

                             

20234月から 以下の定期予防接種が変更されます。


4種混合ワクチン】生後2ヶ月からスタート へ変更。


HPVワクチン】従来の2価・4価ワクチンに加えて

9価ワクチンが定期接種として接種可能となります。

この9価ワクチンは・・・

・対象者:12歳になる年度初日から16歳になる年度

末日に属する女子

・接種回数:3回接種(2回接種は協議中)

標準的な 接種間隔:2回目は初回接種の2ヶ月後

3回目は同6ヶ月後

・交互接種:すでに2価・4価ワクチンで定期接種の一部を

終了している者が残りの接種を9価ワクチンで

接種することも可能(医師と協議の上)

2回接種:対象者・接種間隔は協議中


(注)9価のHPVワクチンは3月上旬時点 では不明な点が

あります。また紙面のスペースの制約上、要点のみを

記載せざるを得ません。不明な点や詳細に関して

は粕屋町に問い合わせください。

かすやキッズネット3月号

 今月(第167号)は『粕屋町の予防接種助成事業』です。

                             

現在、以下の予防接種費用助成事業が行われています。

対象の方はご検討されたらいかがでしょうか?

助成期間も含めた詳細は粕屋町にお問い合わせください。


★風しん予防接種

 (クーポン券が発行された定期接種ではありません)

・対象者:粕屋町に住民票があり被接種者の*風しん抗体値

     の低値が確認できる 妊娠希望者もしくは妊娠希

     望者・妊婦の配偶者(パートナーを含む)・同居者

・助成金額:接種者一人あたり5,000円を上限(償還払い)

(注)妊娠希望者等に帯する風しん抗体検査は福岡県の事業

  で無料で実施されています「福岡県HP」を参照下さい.


★子宮頸がん予防接種(キャッチアップ接種について)

・対象者:H9年度〜H17年度(1997/4/2/4/22006/4/1)

   生まれの女子なおH18年度〜H19年度(2006/4/2〜

   2008/4/1) に生まれた方は通常の接種対象年齢を

   超えても合計3回の接種が終わっていなければキャッチアップ

   接種の対象となります

・接種可能期間:R7年度末(20253月末)まで


★おたふくかぜ予防接種:紙面の都合上粕屋町HPを参照下さい.

かすやキッズネット2月号

 今月(第166号)は『ウイルス性胃腸炎』です。

                             

年明けからコロナウイルス感染症・インフルエンザに加えて、

ウイルス性胃腸炎のお子さんが増えてきた印象です。


代表的なウイルスはノロウイルス・ロタウイルスで感染力が強く吐物・便等

のウイルス汚染物との接触・経口感染によって発症します。


症状は嘔吐・下痢・腹痛・発熱・悪寒・だるさ等です。


治療は経口摂取を制限しながら少量ずつの経口補水や

症状を緩和する対症療法で様子をみていきます。


発症後6時間程度は症状が強いため水分も含めた

経口摂取を制限します。

吐き気が落ち着いてきたら少量の水分を与えていきます。


ポイントは

・本人が欲しがっても無理せず少量ずつ与える.

・小さじ(5mL程度) 23杯程度から与えていく.

・白湯やお茶でもいいのですが適度の糖・塩分を含むもの

 が身体にとっては望ましいです

 果汁入のジュース・ゼリー・氷菓や果物のすり下ろし、

 市販の経口補水液を少量ずつ与える.


発症後半日近く経過すると多くのお子さんは症状のピークを

過ぎ、23日程度で治っていく事が多いです。

かすやキッズネット1月号

 今月(第165号)は『食物経口負荷試験』です。

                             

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。


私のクリニックでは食物アレルギー(FA)のお子さんを対象に月に

数人のペースで経口食物負荷試験(OFC)を行っています。


ガイドラインでは原因食物の厳格な除去ではなく

「必要最小限の除去」を推奨しており

「症状を誘発しない・食べられる範囲までは食べる」こと

奨めています。


従ってFAのお子さんには

OFCを行い食べられる量を推測し、徐々に摂取量を増やす」

段階的解除を行っています。


以下にOFCの流れを記します。


   即時型症状に関する問診

② OFCの適応ありと判断したらOFCの説明・同意・予約

OFC当日はアレルゲン食物を少量摂取し90120分経過後に

  誘発症状がないことを確認し帰宅

  自宅で同食物を指定の量•回数•期間で摂取

⑤ 数週間後に増量した同食物でOFCを行う 


以上①〜④を数ヶ月間繰り返し、段階的解除を目指します。

お子さんによっては1年以上かかるケースもありますが

多くのお子さんは完全解除に近い状態まで進むことが

できています。もちろん重度のFAのお子さんの場合

慎重な対応が必要ですし、専門医療機関との連携が必要となる

ケースもあります。

かすやキッズネット12月号

今月(第164号)は

『『赤ちゃんと蜂蜜:乳児ボツリヌス症』です。

                             

『赤ちゃんが蜂蜜を舐めましたがどうしたらいいでしょうか?

 乳児ボツリヌス症 を心配される問い合わせを時々いただきます.


以下本症のポイントを示します.


ボツリヌス菌は芽胞という硬い種子のような形態で土壌・川に

広く認めます真空パック・瓶缶詰中の存在が有名ですが

野菜・果物等への付着もありえますただ芽胞を摂取しても

通常は人間の腸内細菌の働きで菌は増殖できずボツリヌス毒素

も産生されずにおわります


例外的に赤ちゃんは腸内細菌の働きが未熟なため,

毒素が産生されて発症する可能性があります.


症状は330日の潜伏期間の後に, 35日以上続く便秘を認め,

その後活気低下・哺乳低下へと進展し眼瞼下垂・無表情・体幹や

手足の麻痺に至る場合があります時に呼吸管理が必要な場合も

あり注意深い観察と対応が必要なケースもあります.


*蜂蜜が原因?


蜂蜜を摂取した乳児の本症の発症頻度は不明です.

ただ最近30年間の報告を見ると本症と蜂蜜摂取との関連が明ら

かな事例は少ないようです

ちなみに市販の蜂蜜製品中にボツリヌス菌が混在しているのは

数パーセント以下?という記事を読んだ記憶がありますが・・・


 従って赤ちゃんが蜂蜜を舐めてしまっても慌てずに,

3日間以上続く便秘 と 元気がない・哺乳の低下 等に注意して観察

気になったら医療機関を受診することをアドバイスしています