2022年3月25日金曜日

かすやキッズネット4月号

 今月(第156号は
『小児用新型コロナワクチン』です。

現在(3月上旬新型コロナウイルス感染症(オミクロン株)の流行

のピークは過ぎた感はありますが、患者数の減少は

緩やかで引き続き十分な感染対策が必要です。


当クリニックでも3月上旬のコロナウイルス患者数・検査陽性率

2月と同程度で、流行は遷延していると感じます。


さて3月より小児用(511)新型コロナワクチンの接種が

スタートします。現時点(3月上旬)でのポイントを示します。


・現在の流行の主体は若年者特に10代以下の割合

 が多く,保育施設や学校でのクラスターが続いている.

・現在はファイザー社製のみ

・従来のワクチンに比べmRNA量は1/3.

・発症予防効果は十分にあるとされている

  *オミクロン株(BA.1, 2)への有効性を示すデータは

   まだ十分に得られていないとも.

・副反応の出現頻度は12歳以上の接種者よりも低い.

3週間間隔で2回接種.



僕は現在の流行状況と、感染した場合の社会的制約

鑑みると接種するメリットはあると考えます。

不明な点はかかりつけ医に相談されてご検討下さい。



*この記事は粕屋町社会福祉協議会が毎月発行

 している<かすやキッズネット>の

『まちのお医者さん』に連載中です 。


2022年3月15日火曜日

新型コロナウイルス感染症の検査実績

1月下旬からの当クリニックの
新型コロナウイルス感染症の検査実績です。
(スケールは省略しています)

先週までは陽性率はまだまだ高いですね。
今週からようやく陽性者数が減ってきた
印象を持っていますが・・・

今週も町内では卒園式や卒業式が予定されています。
流行の収束が望まれます。





2022年2月16日水曜日

かすやキッズネット3月号

今月(第155号は

『おたふくかぜ(その3)』です。


2016年度の糟屋地区(人口約30万人: 地域の二次

医療に相当する) に属する全小中学校の生徒

52校・約28,000人を対象とした調査を行い、

おたふくかぜ患者数は1,045人でした。


一般的に 

“約1000人のおたふくかぜ患者に対し1人の難聴

の合併症を認める. 難聴は強い聴力障害を認め

有効な治療法がなく症状の改善は困難” と

いわれています。

そうするとおたふくかぜの大流行を認めた2016

年度の糟屋地区では計算上難聴発症例が懸念さ

ました。


そこで2017年春から以下の活動を始めました。

 情報の共有

(流行状況. おたふくかぜ・難聴への配慮等)

 ワクチンの接種勧奨 

 ワクチン接種費用への公費助成の実現


*偶然にも

 同年4月からNHK朝ドラ「半分、青い。」が

 始まり、同年秋には日本耳鼻咽喉科学会の

「ムンプス難聴の大規模全国調査」結果が公表され

 ました。この時は運命・奇跡のようなものを

 感じ、これらを励みに活動していきました。


(次号に続く)


*この記事は粕屋町社会福祉協議会が毎月発行

 している<かすやキッズネット>の

『まちのお医者さん』に連載中です 。


2022年1月23日日曜日

かすやキッズネット2月号

今月(第154号)は

『おたふくかぜワクチン(その2)』です。

                     

糟屋地区におけるおたふくかぜ流行の実態

調査(疫学調査)を行うに当たって一番頭を

悩ませたのは調査対象集団の設定でした。


なぜなら調査対象の設定が疫学調査の土台

となるからです。


とはいえ “おたふくかぜの疫学調査として

17町に及ぶ自治体の小児を、同一条件で

もれなくカバーする調査” というのは日本

では前例がなかったので、自分なりに悩み

ながら関係機関に提案し協議していきました。


最終的には調査対象を『当地区における

小中学校52校』としました。

(理由は各自治体の同一年齢のほぼ全集団を

対象にでき、また第2種学校感染症である

ため実数を把握しやすいからです)


早速2017年春に地域の保健会の皆様に

2016年度のおたふくかぜ流行状況の情報提供

と実態調査の提案を行いました。


幸いにも保健会の皆様の調査趣旨へのご理解

を頂き、アンケート調査を行い、速やかに

結果の集計を行うことができました。


結果は・・・


2016年度の糟屋地区(17古賀市・新宮町・

久山町・粕屋町・篠栗町・志免町・須恵町・宇美町)

の 全公立小中学校 52校、生徒数27,857人の内、

おたふくかぜ罹患者は1,045人でした。


(次号に続く) 


*この記事は粕屋町社会福祉協議会が毎月発行

 している <かすやキッズネット> の

 『まちのお医者さん』に連載中です。

2021年12月21日火曜日

かすやキッズネット1月号

 今月(第153号)は『おたふくかぜワクチン
(その1)』です。

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

昨年4月から始まったおたふくかぜワクチンの出荷
規制が12月にようやく解除されました。

粕屋町では2019年6月から接種費用の一部助成
制度が始まり、2021年度からは対象者が就学前
の幼児まで広がりました。
また古賀市・篠栗町でも2020・2021年度から同様
の制度が始まりました。
そこでこれから数回?にわたり本制度が開始さ
背景について少々述べていきたいと思います。

6年前の2016年は糟屋地区(17ではおたふく
かぜの大流行がありました。
そこで当時福岡県が公表しているサーベイランスデータ
糟屋地区に絞って再集計してみると、
糟屋地区において非常に強い流行が確認されま
した。(ちなみに同年7月には警報レベルの報告
数もありました)

おたふくかぜは一般に予後良好な病気ですが
注意が必要な合併症として髄膜炎・精巣炎等が
あります。特に難聴は強い聴力障害を認め、
治療法がないため高度の聴力障害が残ってしま
います。難聴の発症率はおたふくかぜ1000人に
1人程度と言われていますが、流行状況によって
は発症率はもっと上昇すると言われています。


そこで2017年1月に糟屋地区におけるおたふく

かぜ流行の実態調査を関係団体・公的機関へ

提案し模索していきました。(次号に続く) 



この記事は粕屋町社会福祉協議会が毎月発行

 している <かすやキッズネット> の

 『まちのお医者さん』に連載中です。

2021年11月21日日曜日

Christmas tree

例年よりちょっと早めに飾り付けをしました!



2021年11月20日土曜日

かすやキッズネット12月号

 今月(第152号)『赤ちゃんと蜂蜜:乳児ボツリヌス症』です。
                           

『赤ちゃんが蜂蜜を舐めましたがどうしたらいいですか?

 乳児ボツリヌス症を心配された問い合わせをいただきます.


以下本症のポイントを示します


ボツリヌス菌は芽胞という硬い種子のような形態で土壌・川に

広く存在します. 真空パック・瓶缶詰中の存在が有名ですが

野菜・果物等への付着もありえますただ芽胞を摂取しても

通常は人間の腸内細菌の働きで菌は増殖できずボツリヌス毒素

も産生されずにおわります

例外的に赤ちゃんは腸内細菌の働きが未熟なため毒素が

産生されて発症する可能性があります.


症状は330日の潜伏期間の後に, 35日以上続く便秘を

認め,その後活気低下・哺乳低下へと進展し

眼瞼下垂・無表情・体幹や手足の麻痺に至る場合があります.

 時に呼吸管理が必要な場合もあり注意深い観察と対応が

必要なケースもあります.


【蜂蜜が原因?】

蜂蜜を摂取した乳児の本症の発症頻度は不明です.

ただ最近30年間の報告を見ると本症と蜂蜜摂取との関連が

明らかな事例は少ないようです

(ちなみに市販の蜂蜜製品中にボツリヌス菌が混在しているのは

数パーセント以下?という記事を読んだ記憶がありますが・・・

従って赤ちゃんが蜂蜜を舐めてしまっても慌てずに,

3日間以上続く便秘と 元気がない・哺乳の低下等に注意して

観察気になったら医療機関を受診することをアドバイスし

ています


この記事は粕屋町社会福祉協議会が毎月発行

 している <かすやキッズネット> の

 『まちのお医者さん』に連載中です。