2016年6月1日水曜日

キッズネット7月号


今月(第87号)は『仮性アレルゲン』です。


 現在、食物アレルギー(即時型反応)とは、特定の抗原とIgEが反応して肥満細胞から生理活性物質が放出され、様々な症状を呈するものとされています。この生理活性物質を外界から摂取すると、当然食物アレルギー(即時型反応)と同じような症状を呈します。この場合はIgEは関与せずにダイレクトに組織に作用するため、血液検査でその食物に対する特異的IgE抗体を調べても異常値を認めないことがあります。

 このような生理活性物質を「仮性アレルゲン」といい、ヒスタミン・アセチルコリン・セロトニン等の多数の物質があります。ただ仮性アレルゲンは人体に有害な反応をもたらすのと同時に、人体に有益な反応をもたらす物質でもあります。したがって生命の歴史でこの物質の果たした役割を考えると「仮性アレルゲン」という名称は果たして適切なのか?・・・と個人的には考えたりもします。とはいえ現実の生活では不利益な症状を誘発することがあるため、「仮性アレルゲン」として注意すべき食べ物(そば・やまいも・たけのこ・・・等)は、乳幼児では摂取量(過剰に食べさせない)・調理法(あく抜きをする、加熱処理をする)に配慮した方が良いと考えます。

 ただし以下のことにも留意ください。
〜多くの食物は「仮性アレルゲン」を含むので完全に除去することは不可能。多くの食物は「仮性アレルゲン」以外の生体に有益な物質も含んでいる。「仮性アレルゲン」には多面性があり、生体に益する面もある〜

 *6・7月はクリニックを休診しています m(_ _)m

2016年5月26日木曜日

春期集団検診終了!


4月から続いた、保育園・幼稚園・小学校の
春の集団内科検診が、昨日で終わりました。

休診前の一仕事が終わり、
「ほっ」としたのと、「さあこれから!」という心境です。

検診は、集団の中でこその普段の子ども達の生活が垣間見えてくるので、
僕自身楽しみにしています。

今週末は、小学校は運動会だと思います。
天気が崩れないことを願います (^^)




2016年5月20日金曜日

キッズネット6月号

今月(第86号)は『乳児の繰り返す嘔吐』です。

今回も?私見を交えて書かせていただきます。「赤ちゃんがよく嘔吐します。大丈夫でしょうか?」という質問を親御さんから受けます。僕は、まず大まかな重症度(緊急度)を評価するために、
吐物の内容 ②嘔吐前後での機嫌の良し悪し悪し ③赤ちゃんの月齢 を参考にします。

吐物の内容とは「母乳・ミルクを吐くのか? 黄褐色〜緑色の液体(いわゆる胆汁様吐物)を吐いているのか?」です。もし後者の胆汁様吐物の場合は緊急性が高い可能性があるため、慎重かつ迅速な対応が必要と考えます。

嘔吐前後での機嫌の善し悪しとは、嘔吐の前後で普段と変わりなく機嫌が良好な場合は、緊急性が低い生理的嘔吐・溢乳の可能性を考え、生後3ヶ月位で改善する見通しをたてて経過観察します。
もし嘔吐前後で機嫌の悪さがある場合は、③赤ちゃんの月齢を確認します。
生後2、3ヶ月までであれば胃軸捻転の可能性を想定し経過観察します。それ以降の月齢であれば、ウイルス性胃腸炎の可能性や、頻度は少ないですが緊急性の高い腸重積の可能性も検討していきます。

また嘔吐症状に「生後2週位から・哺乳の度に頻回に・多量の噴水状の嘔吐」という病歴のある生後1〜2ヶ月の赤ちゃんでは肥厚性幽門狭窄症の可能性も考えていきます。

各疾患の内容については割愛しますが、「吐物の内容が母乳・ミルクであり、嘔吐の前後で普段と変わりなく機嫌が良好」な場合は緊急性は低いと考え、経過観察しながら判断する方針で良いと考えます。


2016年5月3日火曜日

お知らせ

ホームページでお知らせしましたように、
5月30日(月曜日)から、2ヶ月間の予定で、
当クリニックを休診する予定となりました。

突然のことで、患者さんには御迷惑をおかけすることとなり、
大変心苦しく思っています。申し訳ありません m(_ _)m

この1年間、一般診療は午前中だけでしたが、

この際体調を整え、一般診療を夕方まで延長できるようにしよう!

と 決断しました。

8月から診療を再開する予定です。
再開時には本ブログ・ホームページでお知らせいたします。

(5月28日までは診療を行っています)




(先日、英彦山に登り、熟慮してきました・・・)

ホームページの診療理念を貫徹すべく、
START OVER AGAIN






2016年4月27日水曜日

内科検診でした

本日は午後より園医をさせていただいている保育園の内科検診でした。

約140人の元気な園児さんの検診で、楽しいひとときでした。

クリニック以外での、集団保育・学校生活での子供達の姿を見ると、
新たな発見もあり、僕自身楽しんでいます。

さて来月は、6回の検診を予定しています。

新しい環境にも少しずつ慣れてきて、少しずつ逞しくなっていく、
子供達と会えるのが楽しみです (^o^)



2016年4月26日火曜日

問診票について


当クリニックの問診票の改訂第6版を作りました。

それぞれのクリニックが独自の問診票を作ってあると思いますが、
当クリニックも院長がこだわって作成した問診票です。

僕は病歴に、病態・病勢が示されると考えます。
また病歴を患者さんと共有し整理する中で、
診断はつかなくても、病態が浮き彫りにされると考えます。

親御さんには面倒でも、問診票にはできるだけ記載していただけると助かります (^_^)




2016年4月22日金曜日

キッズネット5月号

今月(第85号)は『おねしょ・夜尿症』です。

夜尿」とは夜間就寝中に無意識に排尿し、衣類や寝具を濡らしてしまうことの総称です。
おねしょ」とは幼児期の「夜尿」であり、生理現象(夜間の随意的排尿の未熟さ)と捉えられています。
夜尿症」とは幼児期以降(特に就学後)も頻回に「夜尿」が続き、治療を検討する必要のあるものです。
夜尿は5歳児で約20%10歳で約5%と決して少なくない頻度で認められます。

現在、夜尿症の原因として、
①夜間の尿産生が多い(本来、抗利尿ホルモンAVPの働きで夜間の尿産生は抑えられるが、夜間のAVP分泌量が少ないために夜間の尿産生が抑えられない)、
②夜間の膀胱機能の低下(機能的膀胱容量は日中よりも夜間の方が大きい筈であるが、膀胱機能が未熟なため夜間の膀胱容量が少ない)、以上2つの要因が考えられています。
(個人的には夜間の排尿を意図的にコントロールする脳の働きの検討も必要ではないかと考えますが・・・)

夜尿症の基本治療は生活指導と夜尿の記録です。前者に関しては、夜間の水分摂取の制限・規則正しい生活(十分な睡眠・決まった時間の食事・間食特に塩分を控える等)となります。(個人的にはこういう生活習慣が①②に対する生理的な発達を促すのではないかと考えますが・・・)

継続した生活指導でもコントロールが困難なケースでは、薬物療法や夜尿アラームを検討していくことになります。