2016年4月22日金曜日

キッズネット5月号

今月(第85号)は『おねしょ・夜尿症』です。

夜尿」とは夜間就寝中に無意識に排尿し、衣類や寝具を濡らしてしまうことの総称です。
おねしょ」とは幼児期の「夜尿」であり、生理現象(夜間の随意的排尿の未熟さ)と捉えられています。
夜尿症」とは幼児期以降(特に就学後)も頻回に「夜尿」が続き、治療を検討する必要のあるものです。
夜尿は5歳児で約20%10歳で約5%と決して少なくない頻度で認められます。

現在、夜尿症の原因として、
①夜間の尿産生が多い(本来、抗利尿ホルモンAVPの働きで夜間の尿産生は抑えられるが、夜間のAVP分泌量が少ないために夜間の尿産生が抑えられない)、
②夜間の膀胱機能の低下(機能的膀胱容量は日中よりも夜間の方が大きい筈であるが、膀胱機能が未熟なため夜間の膀胱容量が少ない)、以上2つの要因が考えられています。
(個人的には夜間の排尿を意図的にコントロールする脳の働きの検討も必要ではないかと考えますが・・・)

夜尿症の基本治療は生活指導と夜尿の記録です。前者に関しては、夜間の水分摂取の制限・規則正しい生活(十分な睡眠・決まった時間の食事・間食特に塩分を控える等)となります。(個人的にはこういう生活習慣が①②に対する生理的な発達を促すのではないかと考えますが・・・)

継続した生活指導でもコントロールが困難なケースでは、薬物療法や夜尿アラームを検討していくことになります。

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