今月(第54号)は『13価小児用肺炎球菌ワクチン』です。
肺炎球菌には90以上の種類があります。現在日本で使用されている小児用肺炎球菌ワクチンは、重篤な症状を起こしやすい7種類の肺炎球菌に対応した7価のワクチン(PCV7)です。日本での小児の肺炎球菌による髄膜炎は、2008〜2010年は10万人(5歳未満)あたり約2.8人が罹患していましたが、PCV7が普及した2012年には約0.8人と、約73%の減少を認めました。しかし最近の報告では、PCV7でも対応できない肺炎球菌による重症感染症が増えてきています。そこで従来の7種類に加えて、新たに6種類の肺炎球菌にも対応できる13価(7+6)のワクチン(PCV13)が、今秋11月頃に日本でも定期接種として導入される予定です。そして導入された後は定期接種としての肺炎球菌ワクチンは「PCV7」ではなく、『PCV13』のみになるようです。両ワクチンの接種スケジュールはほぼ同じであるため、従来のPCV7を接種しているお子さんは、残りの接種回数を、スケジュール通りPCV13で接種して下さい。ただしPCV13の初回接種が生後7か月〜12か月であった場合、初回接種接種完了月齢は『13ヶ月未満』に変更されるようです。
なお本情報は9月上旬のものであり、詳細はお近くの医師もしくは厚生労働省のHPを参照下さい。
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