今月(178号) は『熱性けいれん』です。
ガイドライン(2023)を踏まえて要点を述べます。
【救急車を呼ぶタイミング?】
けいれん発作や意識がはっきりとしない状態が
5分以上続く場合には
薬物による治療を考慮するため
救急車を呼ぶタイミングの目安となります。
もちろん、判断に迷う場合や
5分以内の発作であってもその後の
意識の回復がはっきりしない状況が
続く場合も同様と考えます。
【熱性けいれんを複数回認めるが大丈夫?】
熱性けいれん歴のある子どもの多く(90%以上)は
てんかんを発症することはありません。
ただ数パーセントの子どもさんには
『てんかん』を発症するケースもあります。
*熱性けいれんを複数回認めた後に
「てんかん」を発症した場合、
これは 熱性けいれん➡『てんかん』
へ進展したのではなく
もともと『てんかん』の素因を有する者が
“顕在化”したものと考えられます。
よって熱性けいれんの再発予防が
てんかん発症を予防するものでもありません。
【熱性けいれん後のワクチン接種時期?】
基本的に接種当日の体調に留意すれば
全てのワクチンを速やかに接種できます。
ただしけいれん発作が15分以上あった場合や
個別に注意が必要なケースもありますので
医療機関にご確認下さい。
*この記事は粕屋町社会福祉協議会が
毎月発行している<かすやキッズネット>
の『まちのお医者さん』の欄に連載中です
0 件のコメント:
コメントを投稿