今月(第161号)は『熱中症』です。
熱中症は「暑熱環境における身体適応の障害によって
起こる状態の総称」です。
スポーツ・仕事中に発症する<労作性>と日常生活で
発症する<非労作性>の2つに分類されます。
重症度はⅠ〜Ⅲ度に分類されます。
Ⅰ度:「めまい、立ちくらみ、顔色蒼白、頭痛、
手足のしびれ・冷感・こわばり」等であり
基本的に意識障害を認めません。
「歩けない位きつがっているが、呼びかけ
には返答できる」イメージです。
発汗による体液の喪失と暑熱環境下の末梢血管
拡張作用による脳血流の一時的な減少と考えら
れ、涼しい環境で安静臥床(足を挙上)・濡タオル等
によるクーリング・水分(できれば経口補水液)を
摂取させながら経過観察します。
症状は時間とともに変化していきます。
改善しなければ医療機関へ受診して下さい。
*「発汗・軽い頭痛・きつさを認めるが歩行可能」で
あればⅠ度の前段階状態と考えます。
このような徴候を認めれば早目に涼しい環境で
休ませましょう。
Ⅱ度:Ⅰ度より重症化し意識障害「ぼーっとして反応が
鈍い」が顕在化してきます。高体温による
臓器障害が強くなる可能性があり、
医療機関を速やかに受診してください。
*この記事は粕屋町社会福祉協議会が毎月発行している
<かすやキッズネット>の『まちのお医者さん』に
連載中です。
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