2011年2月19日土曜日

かすやキッズネット2011年3月号

今月は『乳幼児の食物アレルギー』です。
食物アレルギーは乳児の約10%、幼児の約5%に認めるといわれていますが、その診断は単純ではありません。食物摂取後速やかに症状が発現するタイプはわかりやすいのですが、乳幼児の湿疹に代表される遅発・慢性の経過をとるタイプの食物アレルギーは診断が難しいです。これはアトピー性皮膚炎と食物アレルギーとのとらえ方にも関わるのですが、厚生労働科学研究斑の「診療の手引き2008」では、十分な問診に加えて外用剤を中心としたスキンケアで管理しながら更なる検査を検討するようになっています。血液検査による特異的IgEの測定が広く行われており、特に卵・牛乳では本値と症状出現率との相関が年齢に応じてわかっています。ただこれも絶対的なものではなく、症状の強さ・経過には個人差があるため、診断・食物摂取制限や解除については個人に応じて医療機関で判断されると思います。*乳幼児の食物アレルギーの主な原因である鶏卵・乳製品・小麦の多くでは加齢とともに症状を認めなくなっていきます。
*粕屋町社会福祉協議会 http://vc.town.kasuya.fukuoka.jp/pages/kosodate.html

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