今月は『ウイルス性胃腸炎』です。
GW明けから嘔吐下痢症のお子さんが増えて
きた印象です。
代表的な原因ウイルスは、ノロウイルス・ロタウイルスです。
感染力が強く、吐物・便等のウイルス汚染物との
接触・経口感染によって発症します。
症状は嘔吐・下痢・腹痛・発熱・悪寒・だるさ等
です。
治療は経口摂取を制限しながら、少量ずつの
経口補水や症状を緩和する対症療法で様子を
見ていきます。特に発症後5〜6時間程度は
症状が強いため水分も含めた経口摂取を制限
します。そして吐き気がある程度落ち着いて
きたら少量の水分から与えていきます。
ポイントは
・本人が欲しがっても無理せず少量ずつ与える.
・小さじ(5mL程度) 2〜3杯程度から与えていく.
・白湯やお茶でもいいのですが, 適度の糖・塩分
を含むものが身体にとっては望ましいです。
果汁入りのジュース・ゼリー・氷菓や果物の
すりおろし、市販の経口補水液などを
少量ずつ与えていきましょう.
発症後半日近く経過すると多くのお子さんは
症状のピークを過ぎ、2〜3日程度で治っていく
事が多いです。
親御さんより『脱水が心配』という声をいた
だきますが、数時間程度の経口摂取低下では
すぐには脱水にはなりません。
ただ8時間程度経っても『嘔吐を繰り返す』
『顔色が悪い』『元気なく横になっている』
であれば、早目に医療機関を受診して下さい。
*この記事は粕屋町社会福祉協議会が毎月発行
している <かすやキッズネット> の
『まちのお医者さん』に連載中です。
http://vc.town.kasuya.fukuoka.jp/syakaifukushi/index.html
0 件のコメント:
コメントを投稿