今月(第131号)は『新型コロナウイルス感染症』です。
昨年12月中国武漢で新しいコロナウイルスによる肺炎が報告され、世界的に
感染例が報告されています。2月上旬までに報道されている疫学データ
は対象の詳細が不明・限定的であるため、冷静な対応が必要と考えます。
2月上旬時点での要旨を以下に示します。
・これまで人に感染するコロナウイルスは6種類が知られていた。その内の
4種類はよくある鼻かぜウイルスである。他の2種類は2003年の
SARSウイルス、2012年のMERSウイルスであり、これらは基礎疾患の
ある方や高齢者の方に肺炎等の重症化のリスクがある。
・今回はこの6種類とは別のコロナウイルスが新たに発見された。
・感染力は通常の季節性インフルエンザと同程度と推測される。感染力は
社会集団の免疫状態に左右されるので、数年後には他のかぜウイルスと
同程度の感染力に落ち着く可能性がある。
・重症度(死亡率)は通常の季節性インフルエンザと同程度と推測される。
(日本の季節性インフルエンザの患者数は年間約1千万人、死亡者数は
約1万人。その多くは基礎疾患のある方や高齢者の方々)
・現時点で有効なワクチン・治療薬はなく、現在開発中である。感染者の
多くは軽症であり、一般的な対症療法で対応する。
・感染予防として、手洗い・うがい・咳エチケットが推奨される。
ふたばこどもクリニック ☎957-1021
http://www.futabakodomo.com/
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