今月(第111号)は『熱中症』です
熱中症は「暑熱環境における身体適応の障害によって起こる状態の総称」
です。スポーツ・仕事中に発症する<労作性>と日常生活で発症する
<非労作性>の2つがあり、重症度はⅠ〜Ⅲ度に分類されます。
Ⅰ度の症状は「めまい、立ちくらみ、顔色蒼白、頭痛、手足のしびれ・
冷感・こわばり」等であり、基本的に「意識障害を認めません」。
僕は「歩けない位きつがっているが、呼びかけにはきちんと返答できる」
とイメージしています。主な病態は発汗による体液の喪失と暑熱環境下
の末梢血管拡張作用による脳血流の一時的な減少と考えられ、涼しい
環境下で安静臥床(足を挙上)・ぬれタオル等によるクーリング・水分
(できれば経口補水液)の摂取等をさせながら経過観察していきます。
*「強い発汗・軽い頭痛・きつさを認めるが、支障なく歩行可能」程度であれば、
Ⅰ度の前段階状態と考えます。このような徴候を認めれば早目に涼しい環境で
休ませましょう。症状は時間とともに変化していきます。症状が改善しなければ
医療機関へ受診してください。
Ⅱ度になるとⅠ度より重症化し意識障害「ぼーっとして反応が鈍い」、
経口摂取不能 等がより顕在化してきます。
Ⅱ度になるとⅠ度より重症化し意識障害「ぼーっとして反応が鈍い」、
経口摂取不能 等がより顕在化してきます。
Ⅱ度では高体温による臓器障害が強くなる可能性があり、医療機関を
速やかに受診してください。
特定の遺伝子タイプを持っている人では、高温環境下では血管障害をきたし
やすくリスクが高いとも言われています。
特定の遺伝子タイプを持っている人では、高温環境下では血管障害をきたし
やすくリスクが高いとも言われています。
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