2013年3月19日火曜日

キッズネット4月号


今月(第48号)は『水ぼうそう』です。
 クリニックでは「水ぼうそうワクチン」の是非を聞かれることがあります。
そこで今回は水ぼうそうの臨床像を述べます。
 水ぼうそうの年間患者数は100万人以上推測され、ワクチン未接種では
400人に1人以上が入院・重症化するようです。年間20003000人程度の
入院例があり、そのうちの40%程度が小児です。また死亡者数は年間10人以下
と少ないですが、それでも生ワクチンが開発されている麻疹・風疹・水痘・
おたふくかぜの中では最も多いようです。水ぼうそうの重症化しやすい人は、
①乳児期後期の赤ちゃん(水ぼうそうワクチンは原則1歳以上での接種のため
周囲の人達が免疫を持っていることが望ましいと考えます)
②7歳以上の小児 ③成人 ④妊婦(妊娠初期に妊婦が水ぼうそうに罹患する
2%の頻度で胎児に障害を認める可能性があります。また出産5日前〜
出産2日後に妊婦が水ぼうそうに罹患すると未治療の新生児では2030%
重症の水ぼうそうにかかり、30%程度の死亡率を認めるようです. なお妊娠中は
水ぼうそうワクチンの接種はできません)⑤免疫低下状態の人達です。

 現在日本での水ぼうそうのワクチン接種率は3040%程度ですが、
上記を考えるとワクチンで免疫をつけることが望ましいと考えます。

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