2010年4月19日月曜日

かすやキッズネット2010年5月号

今月は『日本脳炎ワクチン』について考えます。【日本脳炎ワクチンの扱い】平成17年の積極的勧奨接種の差し控え以降、ワクチン接種は希望者に対して行うようになりました。そして本年3月で旧ワクチンの使用期限が切れ、現在は新ワクチン(昨年6月発売)しか接種できないため、平成22年度からは以下の点が変わるようです。①平成22年度は3歳児に対する第1期初回接種(2回接種)を積極的に勧奨接種する方針 ②第2期接種(9歳以上13歳未満:おおむね小学4年生)に新ワクチンを定期接種としては接種できないが、今夏までには方針を示す予定 ③接種年齢を過ぎてしまった人(第1期であれば76ヶ月以上)への対応も検討中…以上わかりにくいと思いますが、日本脳炎ワクチン接種を勧める方向に動いてきているようです。【接種すべきか?】前述したように本年度より部分的?に積極的勧奨接種が再開されるようです。僕は以下のように考えます。日本では日本脳炎の発症は非常に少ない(発症は毎年数名程度で、感染しても1000人に1人程度の発症)。しかし世界的にはワクチン接種率の低い東南アジアを中心に年間3〜5万人の発症があり、いったん発症すると死亡率が約20%、神経学的後遺症を50%に残すと言われている。西日本では豚への日本脳炎ウイルスの感染は高率にあっている。安全性に関しては他のワクチンと比較しても問題はなさそうである。以上を考えると日本脳炎ワクチンは接種しておいていいと考えます。