今月(第149号)は『熱中症』です。
熱中症は「暑熱環境における身体適応の障害によって
起こる状態の総称」です。
スポーツ・仕事中に発症する<労作性>と
日常生活で発症する<非労作性>の2つがあります。
重症度はⅠ〜Ⅲ度に分類されます。
【Ⅰ度】「めまい、立ちくらみ、顔色蒼白、頭痛、
手足のしびれ・冷感・こわばり」等が主な症状です。
基本的に意識障害は認めず、受け答えは可能です。
「歩けない位きつがっているが、呼びかけにはきちんと
返答できる」僕はイメージしています。
発汗による体液の喪失と暑熱環境下の末梢血管拡張作用
による脳血流の一時的な減少と考えられ、涼しい環境で
安静臥床(足を挙上)・ぬれタオル等によるクーリング・水分
(できれば経口補水液)の摂取をさせながら経過観察します。
このような徴候を認めれば早目に涼しい環境で休ませま
しょう。症状は時間とともに変化していきます。
症状が改善しなければ医療機関へ受診してください。
【Ⅱ度】Ⅰ度より重症化し意識障害「ぼーっとして反応が
鈍い」経口摂取不能 がより顕在化してきます。
高体温による臓器障害が強くなる可能性があり、
医療機関を速やかに受診してください。
*この記事は粕屋町社会福祉協議会が毎月発行
している <かすやキッズネット> の
『まちのお医者さん』に連載中です。
http://vc.town.kasuya.fukuoka.jp/syakaifukushi/index.html