2010年3月3日水曜日

かすやキッズネット2009年10月号

今月は『新型インフルエンザ』です。

新型インフルエンザ(A型/H1N1亜型)は福岡県でも8月に入り流行を認め、第36週(8/319/6)は定点当たりの患者数は3.58と全国平均の2.62を上回っている状況です。周辺地域でも患者数は増加してきており、今後粕屋町でも流行が予想されます。新型インフルエンザの特徴は・感染発症率が高い・多くの人は重症化しない・ただ従来の季節性インフルエンザと違い、若年者にも呼吸不全例が報告されている・リスクのある人は要注意・乳幼児では脳症の疑い(意識レベルの低下、異常言動)や呼吸症状の悪化(息苦しさ、喘鳴)に注意する・発病早期(半日以内)では診断が困難な事が多い・新型インフルエンザワクチンの効果についてはどこの国もデータを持っていない(あまりに過大な期待は?)・接種時期(10月下旬?)、接種対象者(優先者)、接種医療機関(限定される)などの検討事項がある(今秋〜冬の流行には間に合わない可能性がある)・ちなみに従来の季節性インフルエンザワクチンの生産量は昨年の8割程度であり、また医療機関への供給方法にも制約がついている状況です。*個人的にはインフルエンザに限らず風邪でもまれに脳症・呼吸不全をきたすことはあるため、インフルエンザの診断に過剰に重きをおくより、経過の中で病勢を判断・ケアしていく姿勢が基本ではないかと考えます。更にもっと大事なのは、病気に負けない体を創るための毎日の食事・生活ではないかと考えますが・・・ ふたばこどもクリニック院長:とねがわやすひこ