2024年4月12日金曜日

かすやキッズネット5月号


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*粕屋町社会福祉協議会が毎月発行している 
<かすやキッズネット>連載中です

2024年3月22日金曜日

かすやキッズネット4月号

 



*粕屋町社会福祉協議会が毎月発行している
<かすやキッズネット>の『まちのお医者さん』
連載中です。

2024年2月22日木曜日

かすやキッズネット3月号


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<かすやキッズネット>の『まちのお医者さん』
連載中です。

2024年1月19日金曜日

かすやキッズネット2月号

今月(178号) は『熱性けいれん』です。 

ガイドライン(2023)を踏まえて要点を述べます。


【救急車を呼ぶタイミング?】

けいれん発作や意識がはっきりとしない状態が

5分以上続く場合には

薬物による治療を考慮するため

救急車を呼ぶタイミングの目安となります。

もちろん、判断に迷う場合や

5分以内の発作であってもその後の

意識の回復がはっきりしない状況

続く場合も同様と考えます。


【熱性けいれんを複数回認めるが大丈夫?】

熱性けいれん歴のある子どもの多く(90%以上)は

てんかんを発症することはありません。

ただ数パーセントの子どもさんには

『てんかん』を発症するケースもあります。


*熱性けいれんを複数回認めた後に

「てんかん」を発症した場合、

これは 熱性けいれん➡『てんかん』

へ進展したのではなく

もともと『てんかん』の素因を有する者

“顕在化”したものと考えられます。


よって熱性けいれんの再発予防が

てんかん発症を予防するものでもありません。


【熱性けいれん後のワクチン接種時期?】

基本的に接種当日の体調に留意すれば

全てのワクチンを速やかに接種できます。

ただしけいれん発作が15分以上あった場合や

個別に注意が必要なケースもありますので

医療機関にご確認下さい。 


*この記事は粕屋町社会福祉協議会が

毎月発行している<かすやキッズネット>

の『まちのお医者さん』の欄に連載中です


2023年12月22日金曜日

かすやキッズネット1月号

今月(第177号)は『保険診療』です。

 

新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

今回は堅めのテーマです。

医師=「保険医」が行う診療行為(保険診療)は

“療養担当規則”というルールに則って行われます。


この“療養担当規則”では

「各種検査は診療上必要が認められる場合に行う」

とあります。

必要な検査項目を選択し

段階を踏んで検査を行うことが推奨されています。


例えば親御さんから「△△が流行っているので

検査を希望する」要望があっても

患児の症状(重症度)・経過・

見通し等もあわせて総合的に勘案して

検査の適応を判断します。


たしかに検査の適応の判断は難しいのですが

不顕性感染の可能性まで考えて

検査を際限なく行ってしまうと

日本の保険診療は破綻してしまいます。


限りのある医療資源の中で

患児の病態に即した診療を目指していきたい

ものです。


*この記事は粕屋町社会福祉協議会が

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の『まちのお医者さん』の欄に連載中です


2023年11月26日日曜日

かすやキッズネット12月号

 今月(第176号)は『ウイルス性胃腸炎』です。

11月中旬になり(原稿記載時)

朝晩は肌寒さも感じてきました。


インフルエンザに加えウイルス性胃腸炎の

お子さんも増えてきました。


代表的なウイルスはノロウイルスで

感染力が強く吐物・便等のウイルス汚染物

との接触・経口感染によって発症します。


症状は嘔吐・下痢・腹痛・発熱・悪寒・だるさ等です。


抗ウイルス薬がないため経口摂取を制限しながら

少量ずつの経口補水や症状を緩和する対症療法で

様子をみていきます。


発症後6〜8時間程度は症状が強いため

その間は水分も含めた経口摂取を制限します。


吐き気が落ち着いてきたら少量の水分

から与えていきます。


ポイントは

・本人が欲しがっても、少量ずつ与えていく

・小さじ(5mL程度) 23杯程度から与えていく

・白湯やお茶でもいいのですが

適度の糖・塩分を含むものが吸収が良く

身体にとっては望ましいです


*果汁入のジュース、ゼリーや果物のすり下ろし

市販の経口補水液など


発症後半日近く経過すると

多くのお子さんは症状のピークを過ぎ

23日程度で治っていく事が多いようです。

2023年10月20日金曜日

かすやキッズネット11月号

今月(第175号)は

『インフルエンザワクチン』です。

 

10月から インフルエンザワクチン 接種が医療機関で

開始されていると思います。

(今冬はコロナウイルス感染症との

同時流行も懸念されています)


【人間の免疫システム】

過去にインフルエンザの既往があっても感染して

しまうケースがあるように

そもそも人間の免疫システムがインフルエンザウイルスの

抗原変異に十分に対応できて

いないことが考えられます。


【ワクチンの効果】

現行の不活化スプリットワクチンでは

自然免疫系への刺激がなく

細胞性免疫の誘導ができないため

インフルエンザ感染歴が少ない乳幼児にはワクチンの

効果が限定的な傾向にあります。

またワクチンの製造過程での抗原性の変異による

有効性の低下(卵馴化)も指摘されています。


*今年のノーベル賞でも話題になりました

新しいmRNAの技術を使った

新しいワクチンの治験中であり

実用化が期待されています。


【同時接種】

インフルエンザワクチンとコロナワクチンとの

同時接種は可能です。

(インフルエンザワクチンとコロナワクチンの接種間隔に

特に制限はありません)


*この記事は粕屋町社会福祉協議会が

毎月発行している

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