2024年1月19日金曜日

かすやキッズネット2月号

今月(178号) は『熱性けいれん』です。 

ガイドライン(2023)を踏まえて要点を述べます。


【救急車を呼ぶタイミング?】

けいれん発作や意識がはっきりとしない状態が

5分以上続く場合には

薬物による治療を考慮するため

救急車を呼ぶタイミングの目安となります。

もちろん、判断に迷う場合や

5分以内の発作であってもその後の

意識の回復がはっきりしない状況

続く場合も同様と考えます。


【熱性けいれんを複数回認めるが大丈夫?】

熱性けいれん歴のある子どもの多く(90%以上)は

てんかんを発症することはありません。

ただ数パーセントの子どもさんには

『てんかん』を発症するケースもあります。


*熱性けいれんを複数回認めた後に

「てんかん」を発症した場合、

これは 熱性けいれん➡『てんかん』

へ進展したのではなく

もともと『てんかん』の素因を有する者

“顕在化”したものと考えられます。


よって熱性けいれんの再発予防が

てんかん発症を予防するものでもありません。


【熱性けいれん後のワクチン接種時期?】

基本的に接種当日の体調に留意すれば

全てのワクチンを速やかに接種できます。

ただしけいれん発作が15分以上あった場合や

個別に注意が必要なケースもありますので

医療機関にご確認下さい。 


*この記事は粕屋町社会福祉協議会が

毎月発行している<かすやキッズネット>

の『まちのお医者さん』の欄に連載中です