2010年3月3日水曜日

かすやキッズネット2009年7月号

『日本脳炎』について。

日本脳炎ウイルス】日本脳炎ウイルスは豚に感染・増殖し、免疫のない母豚では流産をおこします。その豚の血を吸った蚊は死ぬまで(1ヶ月程度)ウイルスを体内にもっており、人間の血を吸う時にウイルスを感染させます。豚への感染が高率であること、蚊の移動距離(1030km?程度)や生息時期(春〜秋)、人から人への感染がないことを考えると、地域性や季節性を考慮すべきと考えます。【日本脳炎】東南アジアを中心に年間3〜4万人の発症があります。日本では1960年代までは毎年1000人以上の発症がありましたが、その後は激減し現在は年間10人以下の発症です。この効果はワクチンによるものが大きいと考えます。人間では感染してもほとんどの人は発症せず、感染しても1000人に数人程度(1%以下)の発症のようですが、発症した場合は20%程度の死亡率や後遺症が問題となります。【ワクチン】因果関係不明な重篤な脳脊髄炎の報告があったため、2005年から積極的勧奨は差し控えのままになっています。6月に新しい日本脳炎ワクチンが発売されましたがこの状況は変わっていません。ただお子さんの年齢・接種状況によっては定期接種としての扱いも可能となります。夏を控えた今の時期、接種の是非も含めてかかりつけの先生と相談されてはいかがでしょうか?(新ワクチンも、接種もれ者の扱い・旧ワクチン接種者の今後の接種・ワクチンの不足などの問題もありますので今後の厚労省の対応に注目しましょう)

625日(木曜日)1420分〜15時の予定で、こども健康教室『アトピー性皮膚炎』を駕与丁公民館にて開催します。つどいの広場の一環としてお気軽にご参加下さい。なおテーマなどについてご要望があれば、かすやキッズネット(938-6844)までお寄せ下さい。ふたばこどもクリニック院長:とねがわやすひこ