2010年3月19日金曜日

日本脳炎ワクチンについて

昨日(3/18)午後より恒例?のこども健康教室を駕与丁公民館で行いました。テーマは『新しい予防接種』として、特に小児用肺炎球菌ワクチンや子宮頸がん予防ワクチンを中心にお話ししました。お母さん方からの質問としては・子宮頸がんワクチンの接種年齢や副反応・Hibワクチンの接種年齢(上限)・接種費用についての質問がありました。また日本脳炎ワクチンについては「接種すべきか?」について悩まれている方が多い印象を受けました。医師の中でも様々な考えがあるため、親御さん達が混乱されているのも当然かと思います。
僕自身は以下のように考えています。確かに日本では日本脳炎の発症は非常に少ない(発症は毎年数名程度で、感染しても1000人に1人程度の発症)。ただ日本との環境の違いがあるとはいえ、現在も世界的にはワクチン接種率の低い東南アジアを中心に年間3〜5万人の発症があり、いったん発症すると死亡率が約20%、神経学的後遺症を50%に残すと言われている。西日本では豚への日本脳炎ウイルスの感染は高率にあっている。安全性に関しては他のワクチンと比較しても問題はなさそうである。今後日本脳炎ウイルスの毒性の変化の可能性もある?・・・ 以上を考えると日本脳炎ワクチンは接種しておいてもいいのではないかと考えます。