2010年11月23日火曜日

かすやキッズネット2010年12月号


今月は『嘔吐下痢症』です。
初冬よりウイルス性胃腸炎(いわゆる嘔吐下痢症)が流行しています。潜伏期間は1248時間と短く、感染力も強いため集団発生するのが特徴です。症状は嘔吐・下痢・発熱・だるさ等であり、小児では嘔吐が強い傾向にあります。有効な抗ウィルス薬はなく、胃や腸の安静と対症療法で様子をみていきます。実際には吐き気の強い最初の35時間位は胃や腸に負担をかけないように水分・食事を中止し、その後から水分を少量ずつ・ゆっくり与えていきます。吐き気が強い時期には吐き気止めのお薬を使うときもありますが、ほとんどは半日〜1日をピークに23日間で軽快していきます。嘔吐が出現してすぐに受診される方もいますが、嘔吐しだして数時間以内であればまずは上記のやり方で様子をみられてはいかがでしょうか。親御さんより「脱水が心配だ」という声をいただきますが、数時間程度の経口摂取不良では脱水にはなりません。ただ嘔吐が続く・元気がない・ぼ-っとしている・・・ということが1日以上続くようであれば早目の受診をおすすめします。

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